絵手紙の書き方
絵手紙は「特別な道具や技術がないと描けない」と思われがちですが、実はとてもシンプル。
身近な野菜やお花を見て、感じたことをそのままハガキに表すことから始まります。ここでは、私がサークルで教えていただいた基本の流れと、絵手紙の書き方のちょっとしたコツをご紹介します。
1. 描くものを選ぶ
絵手紙のモチーフは、暮らしの中にたくさんあふれています。
冷蔵庫の野菜や果物、庭や道端の季節の花など、「かわいいな」「おいしそう」と感じたものを自由に選びましょう。
初めは形がわかりやすいもの(ピーマン、なす、柿、チューリップなど)が描きやすいです。
【画像:水仙やなすなどの写真・絵手紙】
2. 墨で輪郭線を引く
モチーフをよく観察し、ゆっくりと墨でアウトラインを描いていきます。
大切なのは“ゆがんでもOK”という気持ち。初めに目がとまった場所から描き始め、ハガキから少しはみ出すくらい大胆に。輪郭線は細かく迷わず、思い切って描くと生き生きとした絵になります。
【画像:ブドウのりんかく線例】
3. 色をつける
色をのせるときは、トントントンとたたくように素早く。
顔彩(がんさい)を混ぜすぎると濁りやすいので、なるべくシンプルな色のまま置くのがコツです。全部をきっちり塗りつぶす必要はありません。白い部分を残すと、息づかいのあるやわらかな絵になります。
4. 言葉を添える
絵手紙は「絵のある手紙」。絵の近くに、相手を思いながら短い言葉を書き添えましょう。
「ありがとう」「元気ですか?」など、相手の顔を思い浮かべて話しかけるように書くと温かい雰囲気になります。字が上手でなくても大丈夫。気持ちが伝わることが大切です。
5. 落款印(らっかんいん)を押す
最後の仕上げに印をひとつ。これがあるとぐっと締まります。
場所に決まりはありませんが、絵の中央だけは避けるとバランスよくなります。落款印はインターネットで購入できますし、消しゴムで手作りすることもできます。
6. 完成したらポストへ
描き終えたら、なるべく早く相手に届けましょう。
「相手に届いてこそ絵手紙」。ポストに投函することで、気持ちもいっそう伝わります。
💡 初心者さんへのワンポイント
・道具は顔彩、墨、筆、はがきがあれば十分。
・いきなり完璧を目指さなくて大丈夫。
・まずは一枚仕上げて、身近な人に送ってみましょう。